マンションスラム化と少子化問題

マンションは昭和三八年から、景気に関係なく今日まで四○年間右上がりで戸数と棟数を伸ばし続けてきて、現在では四○万棟一八○○万世帯、五三○○万人のマンション人口にまでなった。これらの数字はバランスがとれている。なのに依然として、全国どこでも大きな槌音を立ててマンションが建設されているのである。特に都心を中心に高層のマンションラッシュである。それら豪華な高層マンションが、驚くような安い値段で供給されるようになった。通勤や資産価値などを考えて、都心近くのマンションに移動する新たな時代が始まりだしたと言える。この現象がマンション住人の不幸の始まりにならなければよいと思っている。どのようなことか、東京都の現状で説明しよう。千代田区、中央区、港区は東京都の中心である。この三区に近々高層の高級マンションが三○棟ほど建つ予定である。その中でも最大手のデベロッパーは東京の中心部に多くの土地を持っている。そのデベロッパーがマンションを安く販売したら、通勤の楽な都心へと人は移り住むことになる。だが都心の外側から自分のマンションを処分して移り住む人は、果たしてそのマンションが売れるのであろうか。売れたとしても買った時の三分の一である。

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